Shell Blog~環境衛生のエキスパートたちが書く、モノやコト~
2014.04.18
以前「『純水』とはどんな水?」の記事を執筆した研究員のKです。
今回は
「分析装置でサンプルを測定する際、まずは純水を測定する必要がある」
ということについてお話いたします。
分析機器に使用する水は「純水が基本」です。
なぜなら「水そのもの」の汚染状況を考慮する必要がないからです。
そのため測定対象となるサンプルを純水に溶解させたり、
希釈させたりしてから装置にセッティングします。
そこからは測定対象サンプルの正確なデータが得られます。
というわけでサンプルの測定手順は、
1. 純水を測定し、汚染されてないことを確認
2. 実際のサンプルを測定
となります。
裏返せば、純水に少しでも汚染があった場合、
得られたデータは信頼性がありません。
この純水を測定する作業を一般的に「ブランク測定」と言います。
ブランク測定の数値は「理論的には0」(実際には0に近い数値)です。
この数値が高いと、純水が汚染されていることを意味します。
その際は作りたての純水を用意し、再度ブランク測定を行います。
確率的にブランク測定のやり直しは少ないですが、
それでもラボ内ではときどき、
「ブランクが取れない」「ブランクが高い」いう会話が
聞こえてきます。
そのため、もし一般の方がこのような言葉を口にしたら、
研究員には間違いなく一目置かれますよ。
当社HPはこちらから→ www.shell-syoji.co.jp
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