Shell Blog~環境衛生のエキスパートたちが書く、モノやコト~
2014.05.12
研究員のSです。
突然ですが、
「炭酸水を飲むと骨が溶ける」という言い伝えを
耳にしたことのある方は多いのではないでしょうか。
今回はこのお題の真偽のほどについてお話したいと思います。
私たちの骨や歯は、主にリン酸カルシウムの仲間である
「ハイドロキシアパタイト」という鉱物で構成されており、
この物質自体は炭酸などの酸に溶ける性質があります。
しかし、これはあくまでも試験管での実験のお話です。
実際に体内に取り込まれた炭酸は、
まず唾液によって希釈され、さらには酵素の働きによって
速やかに二酸化炭素と水に分解されます。
そのため骨と炭酸が触れる機会は存在しません。
確かに歯には直接接触しますが、時間にしてほんの一瞬、
リスクとしては果物など酸性の食品を食べた時と
何ら変わりないと言えるでしょう。
このように炭酸水を飲んで骨が溶けることはまずあり得ません。
むしろ炭酸には血管を拡張して血流を改善する作用があるため、
積極的に取り入れることで代謝がアップし、
アンチエイジングなども期待できるとの見方もあります。
気を付けていただきたいのは、ここで記しているのは
あくまでも「炭酸水」であって「炭酸飲料」ではないということです。
次回は炭酸「飲料」の注意点と、炭酸水にまつわる豆知識を
お伝えいたします。
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