Shell Blog~環境衛生のエキスパートたちが書く、モノやコト~
2014.07.29
梅雨も明け、本格的に夏らしくなってきました。
連日暑いのは大変ですが、
暑くなるほどかき氷などの
氷菓子のおいしさは格別になりますね。
しかし冷凍庫もない江戸時代は
夏に氷を楽しめるのは将軍だけで、
一般庶民は「冷や水売り」が売る水を飲んで、
暑さをしのいでいたようです。
冷や水売りは江戸では一般的な商売で、
深い井戸からくみ上げた冷たい水を桶に入れ、
それを担いで売っていました。
炎天下で売っているときに、
本当に冷たかったかどうかは疑問ですが。
しかし好みによって
白玉団子や砂糖を入れることもでき(別料金)、
錫製のグラスで提供したといいますから、
飲み水が貴重だった江戸の町の事情を考えれば、
庶民には夏の楽しみだったのでしょう。
冷や水一杯の料金は、はじめは銭1文だったのが、
インフレが進んだ1800年頃から幕末には、
4文(現代の約100円程度)で売られていたようです。
また砂糖や白玉を入れると、一杯8~12文になりました。
ちなみに「年寄りの冷や水」のことわざは、
実は冷や水売りの“冷や水”が語源なのです。
その解説はまた次の機会に。
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