連日の猛暑に豪雨・台風、今年の夏は例年より過酷になりそうです。
これだけ暑いとなかなか外出する気にならないかもしれませんが、
公園や山などに出かけた際に気をつけたい「蜂」についてです。
蜂は主に春~秋が活動期間なのですが、夏は特に攻撃性が高まります。
ここ最近では都市部でも蜂による被害が増えており、
「アナフィラキシーショック※1」を起こして亡くなる人もいます。
【巣に遭遇したら】
巣があったら、絶対近づかないでください。
蜂は人の気配を感じると一斉に巣から出てきて警戒態勢になります。
もし巣を見つけた場合には、蜂より姿勢を低くし、急に動かずゆっくりと、
蜂を刺激をしないようにその場所から離れましょう。
万が一襲ってきた場合は全力で逃げてください。
※アシナガバチ、クマバチの性格は温厚なので万が一体にとまっても
決して振り払わず立ち去るまでじっとしてください。
【蜂に刺されたら】
アンモニアが効くというのは迷信です。全く効果がありませんのでご注意ください。
もし蜂に刺された場合は、まず傷口から毒を手で搾り出し、流水で洗いましょう。
口で毒液を吸いだすことはやめてください。蜂の毒は水に溶けやすいため、
唾液に溶けて口内が痺れる等の症状がでる可能性があります。
次に虫さされ用の薬を塗り、冷やしましょう。
その後は速やかに病院へ行き、診察を受けてください。
刺された箇所の痒み・腫れの症状の場合は皮膚科、
全身症状(吐き気、めまいなど)の場合はアレルギー内科で受診してください。
【蜂に襲われないために】
公園や山など蜂がいそうな場所へ行く時は、黒い服はなるべく避けましょう。
蜂の巣を好むクマと判断し攻撃してくる恐れがあります。
また蜂は匂いにも敏感です。香水なども避けましょう。
被害があった場合や被害を未然に防ぐために、蜂の巣を駆除する必要があります。
巣を駆除する場合は、必ずプロの手にお任せください。
しかし、蜂も命を守るために必死に生きています。
ミツバチがいなくなると植物の受粉ができなくなりかなり生態系に深刻なダメージが起こり、
スズメバチ、アシナガバチがいなくなると捕食している蛾や蝶が大量に増え、
これも幼虫時に葉っぱ等の植物の被害が深刻になると言われています。
蜂の特性を知ることで無駄な刺激を与えることなく、共存できる道があれば…と願います。
皆さまも参考にして頂ければ嬉しいです。
※1 アナフィラキシーショック
一度ハチに刺されたことにより、体内で毒に対する抗体ができ、
二度目に刺されるとその抗体が過剰反応を起こし、ショック死してしまうこと。
【参考】http://t-meister.jp/hachi/lab/anaphylaxis/
蜂の研究室 アナフィラキシーショックの症状・対処療法から注意事項までのまとめ
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